学校が始まってからずっと何か忘れている気がしていました。
そうです。
写真の整理とお世話になった人達の連絡先、そして旅の記録帳の確認でした。
お土産だけは、皆に配ったのですが、数人の友達を除いて学校の級友や先生達には、決局渡す事はなかったのです
特價機票。
お土産といっても、幸福行きの切符ですけれど。
大変な事を仕出かしてしまいました。
この旅でお世話になった人達の連絡先を書いたメモ帳を無くしてしまったようです。
最後のトラックに乗るまでは、ジーパンのポケットにあった筈でした。
最後の最後のあの出来事、そして帰ってからの学校での事、そして体の不調。
忘れてしまっていたのです
吸塵機。
ポケットに入れたまま洗ってしまったのか。
後の祭でしかありませんでした。
偶然の出会いのあの人も、滋賀でお世話になった家族の連絡先も。
今の時代ならネットなどで探しようがあるのでしょうが、携帯もパソコンも大変高価な時代で、一般の家庭では見る事の無い代物だったのです。
たとえあったとしてもネットやメールなどする事の出来ない時代でした。
しばらくして、網走の娘からは手紙が来ます
郵輪旅行團。
そして、また会う事を約束しながら卒業の頃まで手紙のやり取りは続きました。
何年も経ってからいろいろ訪れますが、記憶違いか景色が変わってしまったせいか場所が分からず、その人達とは今現在まで会う事が出来ないままでいます。